2009年2月22日日曜日

上喜元 純米吟醸 Rosso


上喜元 純米吟醸 Rosso
酒田酒造株式会社

山形県酒田市
原料米/雄山錦
精米歩合/55%
アルコール度数/16-17度
日本酒度/+4
酸度/1.6

■900ml入りの赤いヤツ
今回ご紹介する「上喜元 純米吟醸 Rosso」は、可愛らしいお米のラベルが貼られているだけでなく、画像ではわかりにくいかもしれませんが、商品名の通り赤いガラス瓶を採用した、日本酒ではちょっと珍しいタイプなのです。
元々はクリスマスの企画商品として登場したのですが、今でも普通に店頭に並んでいるので定番商品、もしくは冬季限定商品という扱いなのかもしれません。
上喜元を醸す酒田酒造さんは国税局全国新酒品評会を5年連続金賞受賞した実力を持ち、JALファーストクラスに大吟醸が採用されているなど評価も高く、販路も広いため地酒専門店では良く見かける銘柄のひとつです。
十四代の顕統専務が「もし自分以外に造りを任せるとしたら?」との問い掛けに対し、上喜元の社長杜氏である佐藤杜氏の名を挙げた事は有名なエピソードですね。
900mi入りの赤い瓶は小瓶にありがちなスクリューキャップではなく、一升瓶と同じ打栓になっているのも特徴で、一升瓶の栓を開ける時の「ポンッ」って言う音が好きな人にはオススメですね。

また雄山錦(おやまにしき)という酒米もちょっと聞きなれないので調べてみました。
雄山錦は五百万石よりやや長稈だが倒伏に強く多収という特徴を持ち、千粒重が大きく麹の繁殖に適した心白発現も良く、大吟醸酒などを造るための高度精白が可能な酒造好適米品種なのだとか。
また、淡麗辛口吟醸の代名詞でもある五百万石も、普通酒を作る時は使い易いが、吟醸酒を造る際には高度精白等に難があると指摘されていることもあり、こうした欠点を補う雄山錦は今後も注目されて行きそうですね。

■呑んでみました
今回もとりあえず冷蔵庫から出した直後の温度帯から呑んでみたのですが、酒度+4というスペックに見合った結構硬めの辛口の酒です。
利き酒的に小さな器でチビチビ呑んでいると何とも印象の薄い酒に感じますが、ちょっと大振りのぐい呑みに並々注ぎ、お気に入りのツマミと合わせてグイグイ呑むと、呑み飽きのしないこの酒本来の良さが引き立ちます。
立ち香は控えめですが、口に含んだ瞬間にフワッと広がる吟醸香のバランスも良く、キレも秀逸。
食の邪魔をしないタイプの食中酒として素晴らしいとは思うのですが、これって瓶のイメージとちょっと合わないかもしれないですよね(笑

綺麗な瓶とデザインラベルには似合わない、あくまで頑固な職人気質の美酒であります。
ただ900ml入りで1800円という価格設定は、上喜元としては割高に感じるし、誰かに上喜元を勧めるとしたら違うグレードになると思います。
オーソドックスな地酒ラベルの一升瓶タイプなら2856円なので、量を呑んでこそ活きる酒質を考えると、やっぱりRossoボトルは今年限りになるんじゃないのかなぁ?

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2 件のコメント:

  1. お酒大好き・神奈川県民さま
     はじめまして、こんばんは~!

     そうですね、コンセプト商品としては
     赤い色が中途半端な印象でしたね。
     企画商品にするのであれば、もう少し思い切って
     真っ赤な色にしてほしかったと私も思います。

     日本酒教の布教活動のためには、ボトルやラベルの
     デザインも非常に重要なファクターになると思います。
     これからも、楽しみに読まさせていただきます(^▽^)/ ヨロシクー

     ちなみに、私も「お酒大好き・神奈川県民」の一人です。

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  2. はじめまして。
    このブログに何故かコメントを通知する機能が無く、お返事が遅くなり申し訳ありませんでした。
    赤いガラス瓶は遮光性の面で不安があるのかもしれませんが、最近は良いUVカットフィルムなどがありますので、トータルパッケージを意識した企画商品に仕上げていただきたいものです。

    今後とも同じ酒好き神奈川県民同士、宜しくお願いいたします!

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