2009年2月4日水曜日

上善如水 月虹ノ雫(げっこうのしずく)


上善如水 月虹ノ雫(げっこうのしずく)
白瀧酒造株式会社

新潟県南魚沼郡
原料米/山田錦・アケボノ
精米歩合/55%
アルコール度数/17度以上18度未満
日本酒度/-12
酸度/

■淡麗辛口の蔵が世に送り出した限定酒
皆さんは新潟県の上善如水と言うお酒に、どのような印象を持たれているでしょうか。恐らく大多数の方が酒名のごとく「水のような酒」、すなわち淡麗辛口と称される酒をイメージされる事と思います。
上善如水を醸す白瀧酒造は準大手と呼んで差し支えない程の販売チャネルを持ち、社内に新しい商品を研究開発する専門の部門を持っていますから、現在のニーズに合わせた商品も販売していますが、やはり店頭に並ぶ商品の多くが淡麗辛口の設計による日本酒であります。
その上善如水から、ある時突然発売されたのが今回紹介する「上善如水 月虹ノ雫」。なんと山廃仕込み原酒の3年貯蔵という、スペックを聞いただけでガツンとした呑み応えを予感される、今では手に入らない数量限定発売商品です。

オフィシャルWebショップのみで販売された月虹ノ雫は、宅配便にて届いた時には専用カートン箱に収められ、ハワイアン柄のバンダナに包まれているというコダワリぶり。
藍色のデザイン瓶は小振り(確か500ml商品だったような)でセンス良くまとめられており、日本酒らしさを残しながら非常にモダンなコンセプトでありました。


■呑んでみました
さて今回の月虹ノ雫、呑んだ当時のコメントを読むと、白瀧酒造さんの酒という先入観をどこまで捨てれるかが楽しむポイントだと書いてあります。確かに今でもそう思いますね。
常温よりも少し冷えたポイントで、小さめのリキュールグラスで呑んでみると、香り甘さを含んだナッツ様の熟成感がありますが、いわゆる紹興酒のようないかにも熟成酒ですという個性はありません。
味わいも透明感のある酒質の中に、山廃らしい酸味を溶かし混んでいる部分は素晴らしいのですが、全体に甘味が強すぎてカクテルっぽく感じてしまったのがマイナス印象。

呑み終わりの部分で熟成によるビター感が現れるなど、酒好きに好まれそうな表情も見せてくれるのですが、改めてみるとパッケージから酒質までデザインに統一感がある、つまり女性層を強く意識した酒であると。
ひとくち目は「すごい酒だなコレ」と一瞬怯むけれど、山廃純吟原酒というスペックにあるべき男らしさは皆無です。
今考えると山廃の原酒で女性向けの酒をデザインするという、小さな蔵には絶対できなそうなテーマに挑んでいたお酒だったのですね。

予定数の販売が終了して以降は再販の気配は無いようですが、もし再販されることがあればリピートで購入してみたいと思います。

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