2009年9月17日木曜日

2009年葡萄日記 第6回「ピッテロビアンコ」


今年も食います色々なブドウ。って事で今期6回目のブドウ日記は「ピッテロビアンコ」。細長い果実が特徴で、レディーフィンガーの別名でもお馴染みのイタリア原産品種です。その特徴的な外見から街の果物屋さんでも見かける機会が増えていて、高級タルトのキルフェボンでも秋の限定にピッテロビアンコをたっぷり使った商品がありますね。今回のピッテロビアンコは、清里の果物直売所で買ってきたもの。価格は1kg辺り1300円でした。

このブドウ自体は去年も地元で買って食べていたのですが、さすがに本場だけあって果実が瑞々しく色も鮮やか。ただ、余りにも見事なイエローグリーンだったので、ひょっとしたら熟していないのかな? と思いつつ購入したのですが、家に帰ってみるとその心配が的中していました。果実の大きさ自体はそれなりで食べごたえはあったのですが、基本的に硬くて酸っぱくて、ちょっと食べるのが辛い。ごく少量種無しが出回っているそうですが、大抵は種ありなので、皮ごと実を半分食べて種を抜いて残り半分を食べるのですが、これくらい若いと薄いはずの皮の苦味も気になって、最後は残してしまいました。

品種自体は悪いはずも無く、今回はタイミングが合わなかっただけだと思うのですが、農園から取り寄せたブドウや、直接ブドウ狩りした際には、こういった経験は無いだけに残念な経験となってしまいました。やっぱり素人目には赤ブドウや黒ブドウの方が、熟し具合を判断しやすいので安心なんでしょうか?
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2009年9月16日水曜日

2009年葡萄日記 第5回「アジロンダック」


今年も食います色々なブドウ。って事で今期5回目のブドウ日記は「アジロンダック」です。アジロンダックは古くからワイン用にも使われているアメリカ系の色の濃い品種で、今でも勝沼辺りに行くとアジロンダックのワインが手に入ります。ただ、食用としては完熟すると実が房から取れやすく、流通させるのが難しいため果物屋さんの店頭では見かける事は無く、幻のぶどうとも言われていた品種。今回は勝沼のブドウ農園から直接お取り寄せしてみました。

アジロンダックの特徴と言えば、なんと言っても圧倒的な香り。今回お取り寄せした時にも箱を開いた瞬間、部屋中に濃いブドウの香りが広がります。その香りもマスカットのようなものではなく、ブドウ味のガムに使われている、あの香りのままで、人によってはジャンクな印象を受けるかも。実の大きさもデラウエアより一回り大きいくらいで種があり、食べにくいと言えば食べにくいのですが、その味は熟した山葡萄を思わせる甘さとコクがあり、最近作出された人気品種には無い力強さがあります。粒が小さくて種があって、味は濃厚に甘いって、香りの印象は違いますがピノ・ノワールみたですね。

アジロンダックは生で食べても美味しいですが、やはりフルーツソースに加工してみたくなる味と香りです。価格も2kgで1500円と格安でしたから、来年は多めに買って生食と加工で楽しみたいと思います。
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2009年9月15日火曜日

2009年葡萄日記 第4回「ロザリオ ビアンコ」


今年も食います色々なブドウ。って事で今期4回目のブドウ日記は「ロザリオビアンコ」。仕事の関係で蓼科を通過した際に、桃が目当てで立ち寄った直売所で余りに見事な房だったので購入しました。このロザリオビアンコは欧州種と表記しているWebサイトもありますが、山梨県で品種改良され、1987年8月に登録された、日本生まれの大粒の白色種というのが正しいようです。

ハウスでも路地でも栽培可能な品種なこともあって最近は栽培農家が増えていて、僕の地元の果物屋でも良く見かける品種なのですが、やっぱり本場のは房が大きい! これ1房で1キロ以上あるんですよ。価格は1キロ辺り1500円と、最近の高級ブドウの中ではお値打ちでした。そして味の方もとにかく甘く、なおかつ酸味も少なくて非常に美味しい。見た目が余りにも鮮やかなグリーンなので酸が抜けていないかなと心配になりましたが、そんな心配は全く無用でした。

あえて難点を見付けるのであれば、見た目のゴージャスさに比べて香りが大人し過ぎるのと、実から皮が外れにくい反面、若干皮が厚くて皮ごとたべようとすると苦味が目立ってしまう事くらい。それ以外は価格面も含めて優れた品種だと思いますし、贈答用にも喜ばれそうで、今後も栽培農家が増えて行くのではないでしょうか。ロザリオビアンコ、お勧めです。
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2009年9月14日月曜日

2009年葡萄日記 第3回「パイングレープ」


今年も食います色々なブドウ。って事で今期3回目のブドウ日記は「パイングレープ」。パイナップルの味と香りが楽しめるという、岡山県のブドウ農園から取り寄せたちょっと変わった品種なのです。今回紹介するにあたり名称をパイングレープとしていますが、これはあくまで現段階の商品名で、そもそも和歌山県で発見(固定?)されたばかりの品種で、まだ正式な名称も決まっていないのだとか。なんとなく「パインの味と香りが好きならパイナップルを食えばイイじゃん」という声が聞こえてきそうですが、吟醸酒だってメロンやバナナの香りがすると、それはそれで喜ばれるので、ブドウだってパイナップルの風味がしたって良いじゃないですか(笑

今回手に入れたパイングレープは樹が未だ若い事もあって、本来の魅力を充分に引き出せていないと前置きがありましたが、果実の色は一般的に店頭に並んでいる白ブドウよりも黄色味を帯びていて、どことなくパイナップルをイメージさせるのかも? ただ、早生マスカットなんかも完熟すると黄色っぽく色付きますし、この辺りは出荷時期でどうにでもなりそうな印象。実際に食べてみると微妙に酸味が後味に残る気がするのですが、香りも言うほどパイナップルっぽく無いような…… 

農園の技術が高いのか、単純にブドウとしては甘さとコクが充分にあり、上記の酸味がアクセントになっていて美味しいブドウだとは思うのですが、今の段階で「パイナップル」を前面に押されても違和感がありますね。完熟しても爽やかな酸味が後味を引き締めるブドウというだけで、充分人気が出そうなのですが、やはり話題性としてはパイナップルっぽい方が良いのでしょうか。そのあたり、この品種の真価を知るには、もう少し食べる機会を重ねなければと思います。
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2009年9月13日日曜日

2009年葡萄日記 第2回「ハニービーナス」


今年も食います色々なブドウ。って事で今期2回目のブドウ日記は「ハニービーナス」。宮崎県の農園からお取り寄せした、1998年に農林水産省育成新品種として命名されたばかりの比較的新しい品種です。ハニービーナスは見た目マスカット的な白ブドウですが、この元になっているのは紅瑞宝とオリンピア。赤ブドウ同志の交配なのに、白ブドウになるのだから不思議です。

今回手に入れたハニービーナスは、収穫時期が完熟よりも少し手前だったのか、鮮やかな緑の見た目は美しいのですが味には若干の酸を感じました。ただ、元々が濃厚な味わいの紅瑞宝とオリンピアが親なだけに、この状態でも美味しく食べる事ができます。また、果肉もしっかりしていて食べごたえがあり、噛みしめるとたっぷりと果汁が溢れ出す、とても優れた品種のように思いました。また価格も100gあたりで130円と、他の高級白ブドウに比べて価格が手頃なのも好印象。今年は皮ごと食べる白ブドウが話題ですが、味重視で選ぶならばハニービーナスもかなり高評価を得ると思います。次回はぜひ完熟の状態で食べてみたいものですねー
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2009年9月12日土曜日

2009年葡萄日記 第1回「高尾」



今年も食います色々なブドウ。って事で今年初のブドウ日記は「高尾」。1956年に東京都農業試験場で作られた巨峰の改良品種です。巨峰との見た目上の違いは、実が多少小さく細長いことが挙げられます。また栽培方法も巨峰に比べて難しいとされ、品種が誕生してから50年以上経っているにも関わらず、流通量が極端に少ない品種であることが、果物屋さんの店頭を埋め尽くす巨峰との最大の違いでしょう。今回は愛知県の果実園からお取り寄せしました。

気になる高尾の味ですが、甘みが強く適度な酸味があり、果肉がキュッと引き締まっている感じがあります。大変美味しい葡萄なのですが、価格面を考えると種無し巨峰でも良いんじゃないのかな? なんて思う面も。ちなみに僕の購入価格は2kgで3000円と、品質を考えると決して高くは無いのですが、送料が700円掛かっていますから、地元で買えば、それなりの高級葡萄が手に入る出費。個人的には巨峰に比べると味が濃くて美味しいな。とは思うのですが、これは品種に由来するものではなく、お店で買うのとお取り寄せした事による違いかもしれないですしね。

ただ、こうした高級品種で栽培が難しとなると、生産者組合などの情報交流が密に行われている事が予想されるため、巨峰に比べて市場に出回る商品の優劣差が少ないかもしれません。巨峰は好きだけど、お店によって当たり外れがあるなぁ、なんて感じた事のあるひとなら、あえて高尾を選ぶのはアリかもしれませんです。
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2009年8月4日火曜日

大信州 純米吟醸 槽場詰め 製造年月日平成10年11月15日


大信州 純米吟醸 槽場詰め 製造年月日平成10年11月15日
長野県松本市
原料米/美山錦
精米歩合/60%
アルコール度数/16度
日本酒度/+3-5
酸度/1.8

■自家熟成酒はお嫌いですか?
久しぶりの更新です。先日のことなのですが、ちょっとした調べ物があってYahoo知恵袋を覗いていたのですが、そこを見て驚きました。日本酒の賞味期限に関する質問に対して、大抵の場合「賞味期限は1年くらい」と返答されているのです。それが新酒時の風味や味が損なわれるという意味なら同意すべき部分もあるのですが、Yahoo知恵袋の論調としては「1年を過ぎた日本酒は腐ってる。呑むと腹を壊すから捨てたほうが良い」といった流れなのです。もし1年以上常温で放置した日本酒が全て腐るのであれば、僕はとうの昔に入院する羽目になっていますね。僕の周りにも熟成用に醸された訳ではない地酒を常温熟成して楽しんでいる人は少なくないので、コミュニティが違うと共有している情報が異なるのだなぁと、ネットの怖さを実感した次第です。常温熟成の日本酒は(全てじゃないけど)美味しいですよね。

■呑んでみました
そんな訳で今日の日記は大信州 純米吟醸 槽場詰め。但し製造年月日が平成10年11月15日という、かなり以前に詰められたお酒です。常温熟成では無いですけれど、国道沿いの某酒屋さんの冷蔵庫で、ひっそりと熟成されていたお酒で、画像だと大古酒っぽく色付いたように見えるかもしれませんがが、これはあくまで瓶の色。実際の酒は普通に透明です。最近の同スペック酒は緑瓶ですが、今回購入したのはスモーキーなオリーブグリーン。11月に出荷された酒なので、いわゆる『仕込み1号』に相当する酒なのでしょうか。槽場詰めらしく軽く瓶をゆすってあげると、うっすらと澱が漂っています。最近は澱絡みを生のまま熟成した酒も増えましたし、『大信州 純米吟醸 槽場詰め』も当年の酒なら間違いのない酒なのでしょうが、果たして長期間の熟成を経て、どのように変化しているのでしょうか。

今回の『大信州 純米吟醸 槽場詰め』は、冷蔵庫から出して少し温度を戻した辺りで呑んでみました。器は枯草色の、薄い柚がかけられたぐい呑みです。まず開栓して直接匂いを嗅ぐと、やはりヒネを感じます。ですが生ヒネはとうに通り越しているようで、大古酒にあるビターな香り。この手の香りは嫌いじゃないので、熟成酒として悪い印象はありません。早速呑んでみますと意外に甘くてビックリ。大信州の新酒で感じられる甘さが濃厚になった印象です。その甘い液体が流れた後に、ビターチョコ様の苦味が舌に残ります。甘味自体にフレッシュ感が残り、熟成のビター香と合わさってラムレーズンの味のようですね。熟成香が苦手な人には合わないタイプだと思いますが、古酒を楽しむ頭に切り替わってさえいれば、チョコレートリキュールと評した『秋鹿 烈』に続くヒットですね。本当はリキュールグラスで大切に少しづつ呑むべき、一期一会の酒なのですが、余りに口当たりが良いので1本開けてしまいました。
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